スタジオのベースアンプの使い方がよくわからなくてベースの音がうまく作れないんだよな。。。
ベースアンプの音の作り方とコツを簡単に説明しますね!
この記事を書いている僕は、現在ベース歴28年。ときどきプロのアーティストのライブサポートや、レコーディングでベースを弾いています。
スタジオでベースの音を作るのって、慣れないうちは難しいですよね。
低音がまわってスタジオ内がモワモワになってしまったり、自分の音が聞こえずらかったりいろいろあると思います。
スタジオのベースアンプは家庭用のアンプとはサイズも音の出力も全然違います。また、バンドで合わせる時には他の楽器も音を出しているので、上手くベースの音を作るにはその辺を意識する必要があります。
今回は僕の経験から、初心者でも簡単にできる基本的なベースアンプの使い方と音作りのコツをまとめました。
音作りのやり方ははそれぞれあると思いますし、どれが正解という訳ではありませんが、僕はプロアマ問わずどの現場でも今回書くことをいつも意識して音作りをしてて何の問題もないので、ベース初心者さんの参考にはなるはずです。
ベースの音作りは、ほんの少しの理解で上達します!
初心者さんはもちろん、アンプでの音作りが苦手というベーシストさんも是非最後まで読んでいただければ嬉しいです。
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■ 初心者でも簡単!ベースアンプの使い方と音作りのコツ
□ ベースアンプでの音作り手順
・手順1:ベースとアンプをシールドのつなぐ
まずはベースとアンプをシールドのつなぎます。
アンプの種類によって、シールドを刺すインプットが『HIGH』と『LOW』の2個ついている場合があります。
それはハイインピーダンス用とローインピーダンス用のインプットです。
≪ 一般的には下記の通りアンプにつなぎます ≫
- HIGH(ハイインピーダンス用)・・・パッシブベースをつなぐ
- LOW(ローインピーダンス用)・・・アクティブベースをつなぐ
アクティブベースは大きな音を出したい時は『HIGH』につなぐ場合もありますが、パッシブベースを『LOW』につなぐと音痩せしてしまうことがあります。
・手順2:アンプ電源はボリュームを「0」にしてから入れる
アンプ電源は、ゲインとマスターボリュームの値を0ゼロにしてから入れましょう。
ボリュームが上がっている状態でアンプの電源を入れたりシールドを抜き差しすると、「ボンッ!」と鳴って、アンプを痛めてしまう恐れがあります。
電源の入切や、シールドの抜き差しの際にはかならずアンプのボリュームは絞ってからしましょう。
・手順3:アンプの音を出してEQを調整する
次は音を出して好みの音質に調整します。
順序に従って音を作ってみて下さい。
・手順3-1:ベース本体のトーンやEQをフラットにする
- パッシブベースの場合・・・ボリュームをMAX、トーンのつまみをフラット(真ん中の状態)にします。
- アクティブベースの場合・・・ボリュームをMAX、各EQのつまみをフラットにします。
ベース本体の音質調整のつまみをフラットにしてアンプの音作りをすることで、のちのち演奏する時に、曲ごとに音質を手元で変えやすくなります。
・手順3-2:アンプのEQをフラットにする
アンプのEQのつまみをフラットにします。
・手順3-3:ゲインをピークランプが点滅するまで上げていく
ベースの1番太い弦をすこし強めに弾きながらゲインのつまみを少しずつ上げていきます。
ピークランプが点灯するかしないか位までゲインを上げます。
・手順3-4:マスターボリュームを上げる
マスターボリュームを上げていきます。このとき初めてアンプから音が出るはずです。
アンプのEQがフラットのこの状態の音が、あなたのベース本体の素直な音です
・手順3-5:EQ を調整する
EQのつまみが現在はフラットの状態なので、好みに合わせて調整していきます。
・ベースのつまみの調整(低音域)
ベースのつまみを必要に応じてブースト・カット(上げ・下げ)します。
ベースは低音域です。低音域をブーストすると低音が強調された迫力のある音になります。
逆にカットすると迫力が薄れ、すっきりした音になります。
低音域調整のコツ
低音域を上げすぎるとスタジオ内に低音がまわってモワーッとなり、他の楽器の音の邪魔になることが多いです。
狙ってブーストする場合を除いて、基本的に低音域はそのままか、すこし下げるくらいが丁度よいと思います。
また、ベースのつまみを0ゼロの状態から徐々に上げていって、十分な低音を感じたらストップすると無駄にブーストしすぎなくてオススメです。
・トレブルのつまみの調整(高音域)
トレブルのつまみを必要に応じてブースト・カットします。
トレブルは高音域です。高音域をブーストすると、アタック感のあるするどい音になります。
逆にカットするとアタックが下がり柔らかい音になります。
高音域調整のコツ
高音域は音のキャラクターを決めるポイントになります。
例えば激しい系のバンドだったら少しトレブルをブーストしてアタックの鋭い音にして、逆に歌ものバラード系のバンドだったら少しトレブルをカットして優しいベース音にするような感じです。
自分のバンドがイメージするベース音に合わせると良いと思います。
・ミドルのつまみの調整(中音域)
ミドルは中音域です。中音域をブーストすると音の密度が濃くなり、前に出てくる感じの音になります。
逆にカットすると密度が薄れ、すこし後ろに下がった音になります。
中音域調整のコツ
他の楽器の音と合わせながら調整するとやりやすいです。
全楽器の音が鳴ってる状態で、自分の音が聴きずらい場合は少しブーストするとベースの音が前に出てきます。
逆にベースの音が主張しすぎてる場合は少し下カットすると音が後ろに引っ込みます。
・手順4:他の楽器とのバランスで音量調整する
ある程度ベースの音が決まったらバンド全体で音を出して確認します。この時にベースの音量や、問題のある音域などをチェックして必要なら修正しましょう。
これで基本的なアンプの使い方と音作りは終了です。EQのつまみそれぞれの役割を理解した上で、いろいろ試して自分の好みの音を作ってみましょう。
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□ アンプで上手く音作りするために意識すること
・EQはブーストさせすぎない
個人的にはどの音域もブーストさせすぎないのがオススメです。
極端にブーストさせると不自然な音になってしまうからです。
どちらかというと引き算的なEQ調整の方が上手くいきます。
参考までに僕がいつもやってるアンプの設定を載せます。環境によっても変わりますが、だいたいいつもこんな感じで基本ほぼフラットです。
・音量はドラムとボーカルに合わせる
ベースの音量はドラムとボーカルの音量に合わるのが良いでしょう。
ドラムの音量はベースの様につまみで上げ下げすることはできませんし、ドラマーによっても体格差などで音量が変わります。
また、ボーカルはミキサーで音量を調整できますがハウリングなどの関係で音量を上げるにも限界はあります。
大きい音でガンガン弾きたいというベーシストさんもいると思いますが、基本的にはドラムやボーカルに合わせて音量を調節すると無理のないバランスのとれたバンドサウンドになります。
・曲ごとに手元で音色を変える
同じバンドでも曲ごとに雰囲気は違います。
曲ごとにベース本体のつまみ(トーン・トレブル・ベース等)で音色を調整してあげると、それぞれの曲に合った音になるのでオススメです。
例:静かな曲を弾くときにはトーンのつまみを少しさげてやわらかい音にする
こんな風に少し音を合わるだけで曲の雰囲気がかなりよくなります。
EQを調整することでベースのボリューム感も若干かわるので、その点は注意しましょう
□ ベースアンプでの音作り手順 スタジオでベースの音が聞こえずらい時の対処法
音をうまく作ったけど、スタジオ内で自分の音が聞こえずらいという事はよくあると思いますので、その場合の対処法をまとめました。
・ベースアンプが近すぎる場合は距離をとる
アンプとの距離が近すぎる場合は自分の音が聞こえずらい事がよくあります。
スタジオ内でのアンプとの位置関係を見直すと聞こえ方が変わります。
近すぎる場合は少しアンプから離れてみましょう。
・バスドラと被っている音域は削る
ベースとバスドラムは出てる周波数が近いので、お互いの音を打ち消しあってしまういわゆるマスキングされた状態になってしまうことが良くあります。
そのため、ベースの音域のだいたい90Hz以下の部分をすこし削ってあげるとマスキング効果が薄れて、ベースもバスドラも聞こえやすくなります。
・ギターやキーボードなどが低音を出しすぎてる場合は削ってもらう
バスドラと同じように、他の楽器ともマスキングされていることがあります。
よくかぶってしまうのがギターやキーボードです。
ギターの低音が出すぎてる場合は少し削ってもらったり、キーボードがローポジションでがんがん演奏してる場合は、ローの音数を減らしてもらったりするとベースが聞こえやすくなります。
ただ、これは相手があることなのでそのメンバーと応相談って感じになりますが、客観的に見てバンドがよくなると思ったら積極的に話をするべきだと思います。
・ベースの弦が古すぎる場合は交換する
ベースの弦が古すぎる場合は芯が無く輪郭のはっきりしない音になりがちです。
その場合は新しい弦に交換してあげると良いでしょう。
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■ まとめ
今回はベースアンプの使い方と音作りのコツについて書かせていただきました。
ベーシストとしてはアンプの音にはこだわっていきたいですよね!
この記事がベース初心者さんのお役に立てばうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。