5弦ベースに興味あるんだけど、4弦とどう違うのかな?
5弦ベースの特徴について説明していきますね!
この記事を書いている僕は、現在ベース歴28年。ときどきプロのアーティストのライブサポートや、レコーディングでベースを弾いています。
最近は5弦ベースを使っているベーシストをよく見るようになりましたよね。
ひと昔前に比べると、メーカーからもたくさんの5弦ベースが作られるようになりましたし、今まで4弦ベースをメインに使ってたベーシストさんの中にも、5弦ベースに興味を持っている人は多いんじゃないでしょうか?
でも、5弦ベースってテクニカルなイメージで最初はちょっと敷居が高いと感じてしまいますよね?
僕も最初はそうでした。
ただ、実際に使ってみたらすぐに慣れましたし、4弦には無い魅力がたくさんあることを知りました。
今では4弦と5弦を使い分けることで自分のプレイに幅が持てたと思っています。
今回は5弦ベースの特徴や魅力について書きたいと思います。
今まで4弦ベースしか使ってこなかった方や、5弦に少しでも興味ある方は、是非読んでもらえると嬉しいです。
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■ 5弦ベースの特徴と4弦ベースとの違い
5弦ベースが4弦ベースと違う点は以下の通りです。
- 弦が1本多い
- ネックが太い
- 重量が重い
- 4弦とは違う重心の低い独自のサウンド
- 弦間の幅が狭く作られているものが多い(ベースによって個体差はある)
弦が1本増えるため、構造上ネックが太くなり、それに伴いベース全体の重量が増えます。
そのため、5弦ベースの音質は、4弦の音質に比べて重心の低い独自のサウンドになる傾向があります。
また、ベースによって個体差はあるのですが弦間の幅は4弦に比べると少し狭くなる傾向があります。
最初は弾いていて窮屈に感じるかもしれませんが徐々に慣れてきます。
ちなみに個人的には5弦ベースの方が弾きやすいです。
■ 5弦ベースのメリットとデメリット
・メリット
使える音域が増える
弦が1本増えるので、単純に使える音が増えます。
通常は5弦に 『Low-B』 の弦を張る形になり、B~ E♭までの低音が使えるようになります。
4弦では弾けなかったフレーズが弾けるようになり、ベースライン作りに幅が増えます。
5弦の Low-B 弦をはるのではなく、1弦に 『Hi-C』 弦を貼る人もいます。
この場合、高音域で攻めるのに有利になります
臨機応変に弾くポジションを選べる
ベースには指板上に同じ音ががいくつもあります。例えば4弦の開放の音と、5弦の5フレットの音は同じ高さの 『 E の音』 になります。
ただ、同じ音高でも4弦と5弦では音の鳴りやニュアンスが変わってきます。
自分がその時に弾くベースラインにはどちらのニュアンスが合うか、またどちらで弾いた方が運指がしやすいかなどで弾くポジションを臨機応変に選べるためプレイアビリティが高まります。
4弦に比べて重心の低い独自のサウンド
5弦ベースは4弦に比べると、ネックなどに使用されている資材が多くなります。
そのため、4弦ベースの音色よりすこし重心が低く重い感じの音になる傾向があります。
使用するベースのメーカーやタイプによっても変わると思いますが、4弦ベースを弾いていて 『もっと重い音が欲しい』 と思っている方は、一度5弦ベースを試してみる価値はあると思います。
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・デメリット
重量が重い
4弦ベースに比べ、使われる資材が多い為に重量がかなり重いです。
長時間のスタジオ練習やワンマンライブなどで使用すると結構つかれます。
また、ペグの数も増えネックも太くなるため、ヘッドの方に重心がかかりいわゆる 『ヘッド落ち』 になる事があります。
ヘッド落ちで演奏しずらい場合は裏地が滑りずらい革製のストラップを使うとヘッド落ちがなくなりオススメですよ
M1-DBR / LEVY’S
僕が使用しているストラップで、革製で裏地がスウェードになっているため演奏していても滑らずヘッド落ちしません。
幅もあり疲れずらく、シンプルなデザインなのでどんなベースにも合いやすいと思います。
革製のストラップの中では安価なため、お財布にも優しい良品だと思います。
■サイズ
・長さ:約94-130cm
・幅:約6.3cm
4弦に比べてコストがかかる
5弦ベースは4弦ベースに比べてコストがかかります。
まずベース本体の価格が4弦の同じシリーズより割高になります。だいたい3万~5万円くらい高い事が多いです。
また、弦も4弦に比べると高く、だいたい1000円ちかく高いのでランニングコストも4弦より多くなってしまいます。
コストを抑えたい人にとってはちょっと痛いですよね。。。
ミュートが難しい
弦が多いためミュートする弦も増え、結果4弦ベースよりミュートが難しくなってきます。
ミュートが不十分だと共鳴音が本来聴かせたい音の邪魔をしてクリアな音になりません。ちゃんとした音を鳴らすためにはしっかりミュートしていく必要があります。
ちなみにミュート対策として、フレットラップというアイテムがあります。ミュートが苦手という方は一度チェックしてみて下さい。
FretWraps String Muters / Gruv Gear
ナット近辺に装着することでミュートの補助をしてくれるアイテムです。
余計な共振を抑え本来聴かせたいフレーズをクリアにしてくれるため、ミュートが難しい多弦ベースに付ければ演奏に集中できます。
また、開放弦の音とフレットを抑えて弾いた音との鳴りの差を減らす効果・全体的にベース音をタイトにしてくれる効果もあるので、音作りの目的で4弦ベースにも使用してるベーシストは多いです。
価格も安めなので、持っていない方は1つ持っていても良いアイテムかと思います。
※フレットラップはご自分のベースに合ったサイズを選んで下さい
フレットラップについての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください↓
■ 初心者が5弦ベースを選ぶのはどうなのか?
よく初心者のうちは5弦ベースはやめた方がいいという話を聞きます。
おそらくミュートが難しいことや、コストがかかるなどのデメリットが原因かと思いますが、個人的には4弦でも5弦でも、自分が欲しいベースを買えばいいと思います。
欲しいと思った楽器の方がモチベーションを高く練習できますしね。
ただやはり、難しそうとの理由で二の足を踏んでしまう方もいると思います。
そういう方にはテレビゲームのコントローラーを思い浮かべてほしいです。
昔に比べて最近のコントローラーはボタンの数がかなり増えていますが、楽しんで一生懸命プレイしていれば自然に慣れてしまいますよね?ベースも一緒だと思います。
メリット・デメリット・自分のモチベーション等を考慮して決めればよいと思います。
■ これから5弦を始める方におすすめのベースを紹介
これから5弦ベースを始める方にオススメのベースをご紹介したいと思います。すべて実際に僕が楽器屋で試奏して良いと思ったベースです。
・TRBX305 / YAMAHA
YAMAHAのエントリーモデルでアクティブ5弦ベースです。
まず最初にベースを持った瞬間に「あれ?5弦だよね?」と思ってしまうほどネックとボディがスリムに作られており、とりまわしがかなりいいです。手の小さな人でも弾きやすく疲れづらい設計だと思います。
コントロールはよくあるのアクティブベース同様に2バンドEQが搭載。
さらにレバーで切り替える5種類のパフォーマンスEQも搭載されているため、組み合わせでかなり幅広い音作りができます。
高額のものが多い5弦ベースの中ではかなりの低価格を高いクォリティーで実現しており、5弦入門にはぴったりの1本だと思います。
TRBX305 / YAMAHA の詳細
- ボディ:マホガニー
- ネック:メイプル&マホガニー
- スケール:ロングスケール
- 指板:ローズウッド(24フレット)
- ピックアップ:セラミック×2
- コントロール:マスターボリューム、バランサー、2バンドEQ(トレブル/ベース)、パフォーマンスEQ(Solo/Finger/Flat/Pick/Slap)
・Bacchus WJB5-BP/Act
Bacchusユニバースシリーズのアクティブ5弦ベースです。同社の上位機種 『WOODLINE』 をモチーフに作られています。
ユニバースシリーズは中国で生産されているコストパフォーマンスに優れたエントリーモデルです。
現地の工場までバッカスの職人さんが指導に出向きスタッフ教育しているため、一般的な中国製エントリーモデルと比べてそのクオリティはかなり高く仕上がっています。
低価格にもかかわらずコントロールに3バンドEQが搭載されており、ベーシックサウンドからドンシャリサウンドまで思ったように手元で音質を調整できます。スタジオ練習やライブなどでも使い勝手はかなりよさそうです。
ジャズベースタイプで5弦を始めてみたいという方にぴったりのベースだと思います。
Bacchus WJB5-BP/Act の詳細
- ボディ:バールポプラ(トップ)、マホガニー(バック)
- ネック:メイプル&ローズウッド
- スケール:34インチ(ロングスケール)
- 指板:ローズウッド(21フレット)
- ピックアップ:Original Stack-JJ set
- プリアンプ:Original
- コントロール:マスターボリューム、バランサー、3バンドEQ(ベース/ミドル/トレブル)
・TRB1005J / YAMAHA
YAMAHAでBBと同じく大人気シリーズであるTRBの5弦アクティブベースです。
ベースの音質は現代的で高額ベースに引けを取らない質の高い音をだしてくれます。
また、搭載されている3バンドEQが相当効くのでベース本体だけでのサウンドメイクが可能です。
設計が35インチ24フレットのスーパーロングスケールのため5弦もしっかり鳴ってくれ、かなり弾きごたえがあります。
上記の2本に比べると少し価格は高くなってしまいますが、それでもこの価格でこのレベルのベースを出しているYAMAHAって本当に素晴らしいと思いました。音楽のジャンルを問わずに使える僕も欲しい1本です。
TRB1005J / YAMAHA の詳細
- ボディ:アルダー
- ネック:メイプル
- スケール:35インチ(スーパーロングスケール)
- 指板:ローズウッド(24フレット)
- ピックアップ:YLB-A5ZCII(アルニコV)×2
- コントロール:ボリューム、ピックアップバランサー、3 バンドEQ(ベース/ミドル/トレブル)
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■ まとめ
今回は5弦ベースについて書かせていただきました。
5弦の魅力を一言でまとめてしまうと 『5弦独自の重心の低いサウンド & 使い勝手がとにかく良い』 ということです。
また、4弦と5弦を使い分けることで出来る幅も広がります。僕は5弦を手に入れてからベーシストとして一歩前進したと感じています。
もし少しでも興味がある方は、是非一度ためしてみてみることをおすすめします。
この記事がベーシストさんの参考になればうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました